2021/11/28
不動産売却する際の机上査定の特徴やメリットやデメリットを解説①
不動産売却する際の机上査定の特徴やメリットやデメリットを解説
不動産を売るときは、売却価格の計算方法が重要になってきます。
売却価格の査定方法は、机上査定と訪問査定の2種類あり、それぞれ特徴や算出方法が違いますが、今回は机上査定に焦点をあてて解説していきます。
【不動産売却する際の机上査定の特徴や算出根拠】
不動産を売る際の売却価格を決めるためには、不動産の価値を査定しなければいけません。
そして、その査定方法には、机上査定と訪問査定の2種類があります。
机上査定とは、簡易査定とも呼ばれる方法で、実際に現場を訪れずに資料の情報を算出根拠に価格を査定します。
訪問査定とは、現地に訪れ、不動産の状態を加味したうえで売却価格を算出する方法です。
これから机上査定について解説していきます。
【机上査定の特徴】
机上査定は、地価相場や建物の間取りなど、文字どおり机の上の資料からわかる情報のみで査定します。
そのため、不動産会社に依頼してから当日~3日ほどで結果が出ます。
そのため、まだ売るかどうか決めていない方や、おおまかな価格を知っておきたい方などに適した査定方法です。
また、査定の際に書類が要らないため、手軽に売却価格を知ることができるのも特徴の1 つです。
●机上査定の算出根拠
机上査定では、同じエリアの類似物件の相場や、固定資産税評価額や公示価格などの公的な評価額、建築年数や間取りなどの資料でわかる情報をもとに売却価格を算出します。
マンションを売る場合は、取引の過去例も多いことから、机上査定でも相場に近い値段であることが期待できますが、周辺が特殊な環境の場合や、個性の強い一戸建て住宅の場合は、値段の精度に過度な期待はしないほうが良いでしょう。
また、おおよその間取りや土地面積でも算出することはできますが、机上査定でわかる値段では正確性に欠けることがあるので、できるだけ正しい情報を調べておくようにしましょう。
登記簿謄本を用意すれば、売却価格の算出時に必要な情報を確認することが可能です。
登記簿謄本は法務局で入手できるので、必要な情報がわからない場合は事前に準備しておいてください。
●机上査定で重視されるポイント
資料をもとにおこなう机上査定ですが、とくに売却価格を左右するポイントが3つあるので解説していきます。
1つ目は、同じエリアの不動産の成約価格です。
同じエリアの不動産が、実際にいくらで取引されたのかという成約価格を参考に、机上査定の価格は算出されます。
とくに、土地の大きさや建築してからの年数が同じ物件があれば、同額程度の価格帯で売れることが多くあります。
2つ目は、同じエリアの不動産の売り出し価格です。
同じエリアの不動産がいくらで売られているかも考慮されます。
近隣の不動産より売却価格が一段と高い場合、購入を考えている人の候補から外れてしまうため、不動産の売却価格を決める際は、同じエリアの売り出し価格も参考にするのです。
3つ目は、築年数です。
物件の価格をもっとも大きく左右するのは築年数になります。
データを見てみると、このエリアの標準的な中古戸建て築0~5年の価格は3,800~4800万円ほどですが、築31年を超えると2,800~3,800万円ほどにまで落ちてしまいます。
同様に、中古マンションの平均価格も築0~5年なら4,000~4,500万円ほどですが、築31年を超えると2,000~3,000万円に近くなります。
とくに、木造の一戸建て住宅は、耐用年数が22年となっているため、築年数が25年を超えると、古い物件という印象になります。もちろん手入れ次第で査定は変わります。
また、中古物件の購入を考えている人は、できるだけ築浅の物件を購入したいと思っている方が多くいます。
そのため、建築されてから何年も経ってしまった物件は、状況にもよりますが査定金額が低くなってしまう傾向にあります。
今回は机上査定の方法についてお話ししました。次回は机上査定のメリットとデメリットについてお話ししたいと思います。