2021/12/03
売却後も自宅に住める?リースバックの仕組みとメリット・デメリット①
売却後も自宅に住める?リースバックの仕組みとメリット
自宅の購入後は住宅ローンの返済や維持費、税金などさまざまな費用がかかります。
そのため経済的な負担が大きい場合、売却を検討する方も少なくありません。
そのようなときに検討していただきたいのが、リースバックというものです。
この記事では自宅のリースバックの仕組みや、メリット・デメリットをお伝えします。
自宅に住み続けたい方や、まとまった資金がほしい方はぜひ参考になさってください。
【自宅におけるリースバックの仕組みや特徴】
まずは自宅におけるリースバックの仕組みや特徴を見ていきましょう。
●売却後は賃貸借契約を結んで住み続けることが可能
リースバックとは自宅を売却しても、自宅にそのまま住み続けられるという仕組みです。
専門業者に自宅をいったん売却し、賃貸借契約を締結したあと、家賃を支払いながら住み続けていきます。
そのため、一般的な売却では売買契約のみを締結しますが、リースバックは賃貸借契約も同時におこなうのが特徴です。
また、まとまった資金を手に入れられることから、最近リースバックへの注目度が高まっています。
「相談件数が増えている」という不動産会社もあるくらいです。
急な入院でたくさんの資金が必要になったときや、住宅ローンの返済が難しいとき、売却後も引っ越ししたくないときなど、さまざま目的で利用できるのが助かりますね。
リースバックは自宅を手放すときに利用できるサービスなので、仕組みや特徴を知っておけば、売却方法の選択肢が増えるのではないでしょうか?
●所有権はなくなる(業者に移転する)
もうひとつの仕組みとして挙げられるのが、リースバックを利用すると自宅の所有権はなくなるという点です。
先述でもご紹介したとおり、専門業者に売却するので、所有権はリースバック業者に移転してしまいます。
住み続けられるため、所有権もそのままという風にイメージしやすいですが、自宅の持ち主ではなくなることを理解しておきましょう。
【自宅をリースバックに出すメリット】
次に自宅をリースバックに出すメリットを見ていきます。
●まとまった資金を得られる
メリットとしてまず挙げられるのが、まとまった資金を得られるという点です。
リースバックを利用した場合、一般的には売却代金が一括で支払われます。
そのため急にまとまった資金が必要になったときに便利です。
一般的な売却では、契約が成立するまで内覧対応したり値下げ交渉に応じたり、売主側でさまざまな活動をおこなわなくてはなりません。
売れるまでに多くの時間を費やすこともありますが、リースバックなら専門業者が買主になるので、スムーズに売却金が手に入ります。
経済的に苦しい状況であっても、税金や生活費など支払わなくてはならないお金はたくさんありますよね。
まとまった資金が必要になったとき、自宅を手放す方も多いですが、なるべく高く売るために、仲介での売却を選ぶ方も多くいらっしゃいます。
買主がすぐに見つかれば良いのですが、価格の折り合いが付かず、思うように進まないこともあるでしょう。
条件が合えば即売却も可能なので、早く現金化したい方にもおすすめです。
●そのまま住み続けられる
そのまま自宅に住み続けられるのも、メリットのひとつとして挙げられます。
先述でもご紹介しましたが、売却後は買主である専門業者と賃貸借契約を締結することになります。
賃貸物件の賃借人として、家賃を支払いながら住むことになるので、引っ越しする必要もありません。
一般的な売却の場合、引き渡しが完了するまでに新居へ引っ越さなくてはなりませんが、そのまま住み続けられるのがメリットです。
また、長年住んだ自宅を離れることに、抵抗があるという方も多いのではないでしょうか?
思い入れのたくさんある住み慣れた我が家から引っ越しするのは、寂しいですよね。
リースバックであれば、思い出が詰まった自宅に住み続けられるので、今までと同じように生活できます。
●契約内容によっては再売買予約権を得られる
契約内容によっては、再売買予約権を得られるのも大きなメリットです。
再売買予約権とは、経済的な余裕が生まれた時点で買戻すことが可能になる特約のことです。
これはリースバックならではのメリットで、いつかまた自宅の所有者になることができるということです。
自宅を手放す理由は人それぞれですが、経済的な理由の場合、いつまでもその状況が続くとは限りません。
今より状況が良くなる可能性も十分にあるので、「いつか買戻す」という強い気持ちがあれば、所有権を戻すことも夢ではないでしょう。
次回はハウスリースバックのデメリットとリバースモーゲージとの違いについてお話します。