2022/01/29
【家を売却する前に確認!基礎にひび割れ・亀裂が入る原因とは?】②
【家を売却する前に確認!基礎にひび割れ・亀裂が入る原因とは?】
家の基礎にひび割れ・亀裂があると売却価格に影響することがわかったところで、ひび割れ・亀裂が起こる原因を挙げてみましょう。
基礎のひび割れ・亀裂の原因については不可抗力の部分もありますが、知っておくと対処できる場合もあります。
原因①乾燥や気温変化の影響
家の基礎にひび割れ・亀裂が起こる原因として、もっとも多いのがコンクリートの乾燥による収縮です。
乾燥収縮はコンクリート内部の水分が蒸発して起こる現象で、固定されたコンクリートが乾燥収縮に耐えきれずひび割れ・亀裂を起こすことがあります。
また夏場に施工された家の基礎などが冬を迎え、急激に気温が下降することでひび割れ・亀裂が起こる場合もあります。
原因②不同沈下の影響
地盤が弱い場所に建てられた家は、不同沈下によって建物が傾くことがあります。
これにより基礎に負担がかかり、ひび割れ・亀裂が起こることがあります。
不同沈下の影響で起こったひび割れ・亀裂を放置していると、家そのものが倒壊してしまう恐れもあるため要注意です。
原因③地震による影響
大きな地震によって家にひび割れが起こった場合は、基礎にも問題が発生している可能性があります。
自分で点検するのはもちろん、場合によっては専門業者に診断を依頼するなどの対応をおすすめします。
原因④施工不良の影響
コンクリートの厚さ不足や強度不足など、そもそも基礎の施工に問題があれば、その後にひび割れ・亀裂が起こる原因となります。
こちらの対処としては施工価格の安さだけに目を向けず、実績や信頼性を重視して施工業者を選ぶことが第一でしょう。
原因⑤コンクリートの中性化の影響
コンクリートは吸水性が高いことから、雨や大気中の二酸化炭素に長い間さらされることで内部のカルシウム化合物が中性化してしまう現象が起こります。
コンクリートが中性化すると、本来、アルカリ性のコンクリートで保護されているはずの鉄筋が錆びて膨張し、その結果、家の基礎にひび割れ・亀裂が入ってしまう原因となります。
【基礎にひび割れ・亀裂がある家をスムーズに売却する方法とは?】
家の基礎にひび割れ・亀裂が起こる原因はさまざまですが、ひび割れ・亀裂があるからといって家を売却できないわけではありません。
ここでは基礎にひび割れ・亀裂がある家をスムーズに売却する方法をいくつか挙げてみましょう。
スムーズに売却する方法①基礎のひび割れ・亀裂を正確に告知する
家の基礎にひび割れ・亀裂がある場合、補修を施して見栄えを良くしてから売却したいと思うでしょう。
ただし、ひび割れ・亀裂の事実を隠蔽して売却すると、後々、契約不適合として買主から賠償を求められることがあります。
ひび割れ・亀裂があれば、その旨、買主へ正確に告知して売却することが、後々のリスクを回避し、スムーズに売却するために重要なポイントといえます。
スムーズに売却する方法②インスペクションを実施する
上記でも触れたとおり、家を売却した後に重大な不具合が発見されると契約不適合として損害賠償責任が発生します。
とはいえ基礎のひび割れ・亀裂についての詳細の把握は、素人が目視でおこなうことは困難です。
家を売却するときのリスク回避として、専門の会社によるインスペクションを実施するのも賢明な方法です。
インスペクションによって建物の不備を数値化し図面に示せば、買主にとって安心感がありますし、売主としても自信を持って売却を進めることができます。
また万一インスペクションで重大な不備が発見された場合は、見た目だけでなく根本から補修したうえで売却するほうが、価格を下げずスムーズに売却できる場合もあります。
スムーズに売却する方法③価格交渉に柔軟に対応する
基礎にひび割れ・亀裂のある家は、なかなか買主が現れず売却活動が長引くことがあります。
もしも補修せずに売却する場合は、購入希望者からの価格交渉に柔軟に対応したり、修繕費用を一部負担したりするのも売却をスムーズに進める方法のひとつです。
スムーズに売却する方法④不動産会社の買取を利用する
基礎にひび割れ・亀裂があってなかなか売却が進まない場合や、補修しようにも資金がないなどの問題があれば、不動産会社による買取を検討してみましょう。
経験豊富な不動産会社では、ひび割れ・亀裂のある家でも買取後にしっかり補修・改修を施して売り出せるため、思いのほか高値が付くこともあります。
【まとめ】
今回はマイホームなどの家を売却する際、基礎にひび割れ・亀裂が起こった場合の価格への影響をはじめ、ひび割れ・亀裂が起こる原因やスムーズな売却方法についてご紹介しました。
コンクリートの特性や地盤、地震などによっても起こり得るひび割れ・亀裂は、防ぎようがないこともあります。
家を売却するときだけでなく、マイホームの基礎にひび割れ・亀裂がないか、この機会に確認してみてはいかがでしょうか?