2022/03/11
家を現金一括購入するメリット・デメリットとは?注意点や失敗しないコツを解説①
家を現金一括購入するメリット・デメリットとは?注意点や失敗しないコツを解説
家を購入する際に住宅ローンを組む方法が一般的ですが、貯蓄や資金の援助がある場合は現金で一括購入することも可能です。
現金一括購入は住宅ローンを組む場合と比較して、節約できる点や手間がかからないメリットがあります。
ただし少なからずデメリットがありますので、注意点とあわせてご理解のうえ、家の現金一括購入を検討してみてください。
【家を現金一括購入する際のメリットとは?】
家を現金一括購入することで得られるメリットについて解説します。
●メリット①負債なしの生活が送れる
現金一括購入することで、住宅ローンの返済に圧迫されることなく生活できます。
住宅ローンを組むと、数年から数十年に渡り、高額な借り入れ金を返済し続けることになります。
負債がある生活は、「健康を害したらどうしよう」「会社の業績が悪化したら返済できるだろうか」など不安を感じることもあるでしょう。
万が一返済が滞る場合は、家を手放すことも考えておかなければなりません。
その点、現金一括購入であれば負債を負わないので、金銭面で精神的負担を感じることはありません。
負債を抱えずに心身ともに安定して生活できることは、大きなメリットと言えるでしょう。
●メリット②金利や諸費用の費用負担がない
住宅ローンの返済額の内訳は、家の価格以外に金利やさまざまな諸経費が含まれます。
たとえば金利1.0%で3,000万円を35年ローンで借り入れたとすると、金利の支払いは約557万円に及びます。
さらに住宅ローンを組む際に、融資手数料・保証料・契約書の印紙代などの諸経費が数十万円単位で発生します。
一括購入することにより、金利や諸経費などあわせて数百万円の支払いを節約できます。
また住宅ローンを利用する場合は、団体信用生命保険に加入するケースがあります。
団体信用生命保険は、債務者が死亡した場合や高度障害状態になった場合に、生命保険会社が支払う保険金で残りのローンを返済する仕組みになっています。
万が一の際に残された家族に債務を引き渡すことなくローンを完済できますが、ローンに保険料が上乗せされるので毎月の支払い額はさらに増えることになります。
現金一括払いであれば、保険の加入は必要ないので支払う金額が抑えられます。
抑えた金額を老後の蓄えや、お子さまの教育費用に充てられるメリットがあります。
●メリット③購入までの手続きがスムーズ
住宅ローンの手続きは、収入証明書や源泉徴収票などの書類を揃えて提出する必要があり、準備に時間と手間がかかります。
現金一括購入であれば手続きが不要で、金融機関や保証会社の事前審査も省けるので、家の購入手続きがスムーズにおこなえるメリットがあります。
住宅ローンの審査は仮審査と本審査があり時間を要するので、購入を決断してから入居まで思ったより時間が要する可能性があります。
一括購入は、スケジュールを段取りしやすいのもメリットです。
転勤や進学で入居をお急ぎの方におすすめです。
●メリット④値引き交渉や人気物件の購入が有利になる
不動産会社としては、確実に購入できる現金一括購入の顧客は魅力的な存在です。
なぜなら購入方法が住宅ローンであれば、住宅ローンの審査に落ちてしまい契約自体が白紙になる可能性があるからです。
現金一括購入は売主にとって、迅速に売り上げを回収できるメリットがあります。
そのため、現金一括購入は値引き交渉に有利になります。
もし家を現金一括購入するのであれば、積極的にアピールして値引き交渉に使ってみましょう。
ただし値引き交渉は、相手の立場を尊重しておこなうことが大切です。
有利な立場を理由に傲慢に対応することなくマナーを守って、要求を伝えましょう。
またもうひとつ有利な点として、購入希望の家が人気物件で、契約したい方が多く集まっている場合、現金一括購入であれば購入する権利を得られる可能性があります。
現金一括購入は、早く確実に売却が完了するため、売主にとっては好ましい条件ということが理由です。
上手に活用して、賢い購入をおこないましょう。
次回はデメリットについたてお話致します。