2022/03/14
家を現金一括購入するメリット・デメリットとは?注意点や失敗しないコツを解説②
【家を一括購入する際のデメリットとは?】
金銭面や精神面でメリットを感じる家の一括購入ですが、デメリットがあることも理解しておきましょう。
項目ごとにデメリットを解説します。
●デメリット①すまい給付金の条件が厳しくなる
「すまい給付金」は、消費税率の引き上げの際に導入された住宅購入者への支援措置の制度です。
すまい給付金の対象者は、一定の収入以下の方がご自身の住居を購入する際に給付されます。
給付額は収入と購入時の消費税率で計算され、最大50万円です。
しかし、現金で一括購入する場合は、対象は購入者の年齢が50歳以上に限るという条件が加わります。
購入者の年齢が50歳未満だと、すまい給付金の対象にならないデメリットがあるので、その点を考慮して支払い計画を立てましょう。
●デメリット②住宅ローン控除が適用外になる
住宅ローンは金利分が上乗せされるデメリットがありますが、住宅ローン控除により税金の控除が受けられるメリットがあります。
住宅ローン控除とは、年末時点の住宅ローンの残高に応じて所得税や住民税が控除される減税制度です。
住宅ローンの残高の1%が所得税と住民税から控除され、最長10年に渡って最大で年間40万円の控除が受けられます。
一括購入すると、住宅ローン控除制度は対象外になり節税対策ができないデメリットが生じます。
ただし注意点として、住宅ローン控除を受ける条件は床面積が50㎡以上、借り入れ期間が10年以上などさまざまな条件があります。
「ご自身の契約が控除に該当するか」「控除を利用するとしたら戻ってくる金額はどのくらいなのか」を調べて、住宅ローン控除のメリット・デメリットを把握したうえで一括購入と比較することがおすすめです。
【家を一括購入する際の注意点とは?】
家の一括購入のメリット・デメリットとあわせて、注意点についてもご説明します。
一括購入する際に失敗しないコツをご理解いただき、満足する購入プランを立てましょう。
●注意点①余裕を持った資金計画を立てる
一括購入の注意点として、家を手に入れることと同時に手元に残る資金が大幅に減ることが挙げられます。
ライフスタイルの変化やご家族のご病気など、予期せぬ出来事を視野に入れておくことが大切です。
家の購入によって、生活費が逼迫して精神的に追い詰められてしまっては元も子もありません。
マイホームで満足の暮らしを続けるために、余裕ある資金計画を立てましょう。
●注意点②補助金を見逃さない
住宅購入のために、国や自治体はさまざまな補助金制度を実施しています。
それぞれの条件をしっかり確認して、ご自身に適用する補助金を見逃さないようにしましょう。
補助金は、「すまい給付金」「リフォーム補助金」や各自治体が独自でおこなっている制度があります。
また条件が当てはまっていても、申請が漏れていると補助金が手に入らないので、期限内に提出書類を準備して忘れずに申請しましょう。
●注意点③税務署から問い合わせが来る可能性を念頭に入れておく
不動産のような大きな買い物を一括でおこなうと、税務署から調査が入る可能性があります。
所得隠しや所得税や贈与税の深刻漏れの疑惑を持たれることが原因ですが、事情を説明すればなにも問題はありません。
見慣れない封書が届くと驚くかもしれませんが、一括購入することで税務署の問い合わせがくる場合があることを念頭に入れておきましょう。
【まとめ】
家を一括購入するメリット・デメリットと注意点について解説しました。
早期に支払いが終わることで、精神的にも金銭的にも負担がなく気持ちにゆとりが持てるでしょう。
将来必要になるかもしれない資金を残し、安定した暮らしを続けられる購入プランを立てましょう。
資金にゆとりがある方は、一括購入をご検討ください。