2022/03/22
不動産共有のトラブル・不動産の共有を解消する方法
【不動産の共有を解消する方法】
不動産の共有状態を解消する方法をご紹介します。
当事者で話し合いをして、共有物分割の方法を自由に決められます。
●現物分割
現物分割とは、共有物をそのまま特定の相続人が引き継ぐ方法です。
土地であれば、相続人の数で分筆して各共有者が取得します。
また、建物を相続する方・現金を相続する方など特定の資産を特定の相続人が引き継ぐことも可能です。
●代償分割
代償分割とは、共有物を特定の相続人が引き継ぎ、他の共有持分権者へ相続分に見合った代償金を支払う方法です。
たとえば、5,000万円の価値がある建物を2人で2分の1ずつ共有していた場合、1人の相続人が建物を取得すると同時に2,500万円の代償金を共有者に支払う方法です。
●換価分割
換価分割とは、共有の不動産を売却して得た代金を共有持分に応じて分け合う方法です。
たとえば、2人の兄弟が1,000万円の土地を共有している場合、売却して500万円ずつ取得して分け合います。
相続人の誰もが不動産の遠方に居住している場合は、便利な方法です。
●共有物分割請求権の行使
前述した方法は、すべて共有者が分割に同意した場合に可能となる方法です。
1人の共有者が分割を望んでいるが、他の共有者と共有物分割協議がまとまらない場合は、共有者全員を当事者に訴訟を提訴できます。
裁判をしたうえで共有不動産の分け方が定まらない場合は、競売の判決が下され、共有状態が解除される可能性があります。
ただし、裁判にまで発展すると当事者同士の関係性が悪化するケースが多いので、判断は慎重におこないましょう。
共有状態で不動産を持っている場合は、早めに解消することがおすすめです。
また不動産を相続する際は、トラブルを防ぐためにも共有を選択しないことが賢明でしょう。
【まとめ】
不動産の共有とは複数人で不動産を持ち合う状態であり、不動産の管理や活用においてトラブルの種になりやすいです。
共有の不動産に対して単独でおこなえる権利は限られていて、共有者の意見の一致が必要です。
不動産の共有はできるだけ避けるべきですが、すでに共有の不動産をお持ちの場合は解消方法をご検討ください。