ローン残債がある不動産は売却…

2022/03/31

ローン残債がある不動産は売却できる?抵当権やローンの状態について解説①

ローン残債がある不動産は売却できる?抵当権やローンの状態について解説①

ローン残債がある不動産は売却できる?

                                       抵当権やローンの状態について解説

 

住宅ローンを組んで不動産を購入したけれど、転勤やお子さまの進学などライフプランの変化で売却を検討する場合があるでしょう。

ローン残債がある状態でも不動産を売却することは可能です。

売却を成立させるまでにはいくつかの選択肢と手順があり、そのなかでもとくに知っておきたい「抵当権」と、ローンの状態である「アンダーローン」や「オーバーローン」について解説します。

ローン残債があるけれど不動産を売却したいとお考えの方は、ぜひ参考になさってください。

【ローン残債がある不動産を売却するには?

                                                                抵当権について】

住宅ローンを組んで不動産を購入する際は、万が一返済が滞ったときに不動産を担保にして残債を回収するために、金融機関が抵当権を設定することが一般的です。

実務的なご説明をすると、法務局で「抵当権設定登記」をおこない、特定の不動産に金融機関が抵当権を設定したという内容の証明書が法務局に保管されます。

不動産に抵当権がかけられていると、債務者がお金を支払えない状況になった場合に、金融機関は所有者が誰であれ不動産を競売にかけることができます。

ローン残債がある不動産を手放すためには、まず抵当権を抹消することが必要です。

抵当権がついたままだと、もしローンの支払いができなくなった場合は、家が差し押さえられてしまい、購入者が居住できなくなってしまうリスクが発生するためです。

第三者を巻き込むトラブルに発展しないためにも、売却完了時には抵当権が抹消されていなくてはなりません。

抵当権を抹消するにはローンを完済して、金融機関の担保の設定を無効にしてもらう必要があります。

抵当権の抹消は、債務者が法務局へ出向き、抵当権がなくなった旨を提示します。

抹消の事務手続きはご自身がおこなうか、司法書士や不動産会社が代行します。

また、ローン残債がある不動産の売却をおこなうには、まずローン残債の金額を正確に調べましょう。

残債額を調べるには、金融機関が発行する返済予定表や、多くの金融機関が毎年年末に郵送している残高証明書を確認しましょう。

ローンを完済して抵当権を抹消するために、不動産を売却したときに得られる金額の想定をすることが大切です。

正確な売却金額は売るタイミングや購入者の交渉によって左右されますが、不動産の築年数や面積、地価などの情報からおおよその価格を算出することができます。

ある程度の価格を知るためにも査定依頼をして把握することがおすすめです。

【ローン残債がある不動産を売却するには?

                                                        アンダーローンの場合】

ローン残債がある不動産を売却するには、まずローンを完済して抵当権を抹消するという流れで売却をおこないます。

ローンを完済する方法について、不動産の売却価格がローン残債を超えるか下回るかで、対応や流れが変わります。

不動産の売却価格よりローン残債が少ないことを「アンダーローン」、売却価格よりローン残債が多いことを「オーバーローン」と呼びます。

事前に売却価格の相場とローン残債を確認しておきましょう。

まずは、アンダーローンの場合の対応や流れについて解説します。

●売却代金でローンを完済する

不動産を売却し買主から得た売却代金からローン残債を支払うという、もっともシンプルな方法です。

流れとしては、売買契約時に司法書士が同席し、ローンの完済と不動産の売却を同時におこないます。

その後、司法書士によって抵当権の抹消登記と所有権移転登記がされれば手続きは完了します。

アンダーローンであれば、負債を抱えることなく売却代金からローン残債を完済できるため理想的です。

●利益が出た場合は所得税の対象になる

アンダーローンで売却時に利益が発生した場合は、利益に所得税が課税されます。

不動産を売却して得る利益は譲渡所得と呼ばれ、売却金額から取得するためにかかった費用を差し引いた金額です。

取得するためにかかった費用には、不動産会社に支払った仲介手数料や印紙税、不動産取得税などの税金も含まれます。

譲渡所得が発生した場合は、所得税の支払い義務があることを頭に入れておきましょう。

ただし、住宅の場合は3,000万円の特別控除があるため、3,000万円までの譲渡所得に関しては課税対象になりません。

また、利益の有無に関わらず確定申告をおこないましょう。

損失が出た場合は、所得控除による節税をおこなうことができます。

●リースバックの利用

リースバックとは正式に「セールアンドリースバック」といい、売却した自宅を買主から借りて住み続けることです。

アンダーローンで抵当権が抹消されている場合は、リースバックをすることが可能です。

現在の住環境を変えずに、まとまった現金が得られるので教育資金や治療費など、資金が必要な場合に向いています。

自宅を完全に手放すことが不安な場合は、買い戻し特約をつけておくと安心です。

将来ご自身の資産に買い戻したいと判断した際に、不動産を取り戻す権利を主張できます。

次回はオーバーローンの場合の売却売却方法についてお話します。

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