2022/05/13
負動産になりやすい不動産物件とは?】
【不動産売却における負動産になりやすい物件とは?】
不動産を売却したくても、価値がなく負動産になってしまう物件にはどのようなものがあるのでしょうか?
負動産になりやすい物件とは以下のようなものです。
1.老朽化した分譲マンション
分譲マンションは、高度成長期に資産価値が高まり、大量に建てられました。
その大量供給された分譲マンションの老朽化が現在問題となっています。
建て替えが必要な時期となっている分譲マンションの建て替えが、容易にできないためです。
マンションの権利者は1人ではありません。
建て替えには権利者の5分の4の許可、解体には権利者全員の許可が必要となり、簡単には許可が得られないのが現実です。
そのため、建て替えが難しくなり、売却するにも老朽化している物件は難しいケースが多く、負動産となってしまうのです。
2.別荘やリゾートマンション
バブル時代に建てられた別荘やリゾートマンションは、現在価格が下落しています。
それにくわえて老朽化も進み、さらに別荘やリゾートマンションとなると、生活するには少し不便な場所にあるので、売却が困難となっています。
その一方で、高額な管理費や固定資産税を支払い続けないといけないので、負動産となってしまうのです。
3.郊外の物件
都市部に人口が集中している日本では、郊外の過疎化が進んでいます。
過疎化が進んでいる郊外では、やはり不動産の需要は低く、価値は下落する一方です。
そのため、郊外では負動産が増える傾向にあります。
不動産売却における負動産の処分方法について
物件としての価値がない負動産の処分方法には、どのようなものがあるのでしょうか?
負動産の処分方法について解説します。
●処分方法①不動産会社に買取してもらう
負動産をもっとも早く処分する方法は、不動産会社の買取です。
一般的な不動産売却では、不動産会社に仲介してもらい売却活動をおこないますが、買取では不動産会社が直接買主となります。
この方法だと、早期売却が可能となるので、とにかく早く負動産を手放したい方にはおすすめの方法です。
売却価格は仲介での売却よりは低くなりますが、売却期間は2週間ほどとなっており、早く売却したい方にはうれしいポイントでしょう。
また、仲介ではかかってしまう仲介手数料が買取ではかからないので、費用を抑えたい方にもメリットになるでしょう。
●処分方法②仲介による不動産売却
とくに早く売却する必要もなく金銭面でも余裕がある方は、不動産会社に仲介を依頼し売却する方法を取っても良いでしょう。
仲介によるメリットは、買取よりも売却価格が高くなることです。
不動産会社に査定依頼してから契約を結び、買主を見つけるという流れでおこなわれ、売却までの平均的な期間は3か月~6か月ほどになります。
また、売却が成立したときに仲介手数料を支払いが発生します。
必ず売れるという保証はないので、もしも売れなかったときのリスクも考え、慎重に検討しましょう。
●処分方法③自治体に寄付する
負動産を早く手放す方法として、自治体に寄付する方法があります。
あくまで寄付となるため、売却では出るような利益はありません。
しかし、管理費や固定資産税を支払い続けることを考えると、その負担からは解放されます。
また、自治体以外にも個人や法人に寄付する方法もあります。
なかでも土地を手放したい場合に、隣地の方へ土地を譲り渡すことで隣地の方が所有する敷地は広くなるので、受け入れてくれる可能性があるでしょう。
●処分方法④相続放棄
不動産を負動産として相続する前に、相続自体を放棄する方法もあります。
相続放棄するには、相続開始を知った日から3か月以内という期限があります。
そのため、不動産を相続するかどうか決めるためにも、まず不動産会社に査定を依頼し、その不動産の価値を把握することをおすすめします。
負動産となる可能性がわかっているなら、最初から相続放棄によって不動産所有を回避すると良いでしょう。
【まとめ】
負動産は費用がかかり、所有者にとって負担となってしまいますが、負動産所有による空き家問題が深刻化しているのが現実です。
負担から解放されるためにも、自分に合った方法で処分または相続放棄を選択し、対策することが必要になります。
負動産になってしまった不動産の売却で悩んでいる方は、処分方法をしっかり把握して、負動産を売却しましょう。