2022/06/18
ごみ屋敷を売却する方法とごみの処理にかかる費用について
【ごみ屋敷を売却する方法とごみの処理にかかる費用について】
ごみ屋敷を放置すると、ご自身の負担や近隣への迷惑、建物の劣化スピードが早くなるリスクがあることをご説明しました。
さまざまなリスクを考えると、ごみ屋敷はできるだけ早く手放すことが賢明でしょう。
そこで次に、ごみ屋敷を売却する具体的な方法を解説します。
ごみを事前に処分するかどうかで選択肢が異なるので、ごみの量や処分にどこまで時間や労力をかけられるかを検討し、方向性を整理してみましょう。
●ごみ屋敷を売却する方法①買取を依頼する
買取は、不動産会社が一般顧客の買い手を探す「仲介」とは異なり、不動産会社が買い手となって家を引き取る方法です。
買取であれば、ごみ屋敷をそのままの状態で売却できます。
ごみや家財道具など、不要なものを処分することなく不動産会社に引き渡せるので、ごみの撤去作業の手間やコストが削減できます。
仲介で一般顧客を対象に売却する場合、ごみ屋敷のままでは不動産としての価値が低く、印象も悪いため売却を成功させることは困難でしょう。
一方、不動産会社は不動産に付加価値を付けて活用する知識を持っているので、一見価値がないと思われるごみ屋敷でも買取の相談をしてみましょう。
買取は、ごみ屋敷を短期間で現金化でき、早期に手放せる方法です。
●ごみ屋敷を売却する方法②ごみを処分してから売却する
続いて、ごみをご自身で処分してから売却する方法についてご説明します。
ごみを撤去してきれいに片付けた状態であれば、一般的な中古住宅として扱われるため、買主が見つかる可能性があります。
ご自身で処理できるごみの量であれば比較的短期間で終わりますが、ごみが大量の場合や処理に危険が伴う場合は、ごみ処分の専門業者に依頼することをおすすめします。
ごみを処分して資産価値が戻ればそのままの状態で売却できますが、長年放置したことにより経年劣化が進んでいるのであればリフォームも検討してみましょう。
売却までに時間がかけられて、自己資金にゆとりがある場合におすすめの方法です。
●ごみ屋敷を売却する方法③更地にしてから売却する
物件の築年数が経っている場合や、リフォームや修繕に高額な費用がかかる場合は、更地にすることで売却しやすくなる可能性があります。
ごみ屋敷に悪臭や害虫が発生している場合は完全に除去するにはコストがかかるので、トータルの収支を考えると更地にしてしまったほうがプラスになることがあります。
新築物件を建てるために土地を探している方は一定数いるので、場所や条件によっては需要が見込める方法です。
建物を残すか、更地にするかは、ご自身の予算やスケジュールなどを考慮して慎重に判断しましょう。
【ごみ屋敷を売却する方法!売却にかかる費用は?】
具体的な方法をお伝えしたところで、費用についてご説明します。
ごみを撤去するには費用がかかります。
たとえご自身でおこなうにしても、ごみの処分自体に費用がかかることを念頭においておきましょう。
まず、ごみの処分を清掃業者に依頼した場合の費用相場を間取り別でご紹介します。
・1R、1K:3〜8万円程度
・1DK、1LDK:5〜20万円程度
・2DK、2LDK:9〜30万円程度
・3DK、3LDK:15〜50万円程度
・4DK以上:25~100万円程度以上
ごみの処分の費用は、部屋の大きさや作業員の数、作業時間で異なるため、同じ間取りでも金額に幅があります。
たとえば、ごみが床一面に広がっているケースと、天井まで届くほどの量や敷地いっぱいに散乱しているケースでは費用が異なります。
実際に利用する場合は、まずは見積もりを依頼して具体的な金額を事前に教えてもらっておくと安心です。
また、更地にする場合の解体費用もご紹介します。
解体をおこなう流れとしては、一般廃棄物処理業者がごみの処理をおこない、そのあと解体業者によって建物を解体します。
解体費用は、建物の構造で金額が異なります。
構造が、重機の有無・作業員の数・廃材の処理に影響するためです。
以下の構造別の坪単価の目安をご参考ください。
・木造:3〜4万円/坪
・鉄骨造:5〜7万円/坪
・鉄筋コンクリート造:5〜8万円/坪
さらに建物の解体以外にも外構や樹木がある場合は撤去しなければならないので、付随工事の金額も予算に入れておきましょう。
・樹木:1〜5万円/本
・ブロック塀:2,000〜3,000円/㎡
更地にするにはさまざまな工事が必要になるため、多めに予算を組んでおくと安心です。
【まとめ】
ごみ屋敷を放置すると、近隣トラブルの発生や家の価値が著しく低下するリスクが高くなります。
できるだけ早く売却することがおすすめです。
売却する方法として、もっとも速やかにおこなえるのは買取です。
ごみを撤去して中古住宅として売却する場合は、事前にごみの撤去費用がどれくらいかかるか、目安を知っておくと計画が立てやすくなります。