心理的瑕疵と環境的瑕疵について

2022/08/20

心理的瑕疵と環境的瑕疵について

心理的瑕疵と環境的瑕疵について

【瑕疵物件を売却するには?心理的瑕疵・環境的瑕疵について】

昨日に続いて、心理的瑕疵と環境的瑕疵について解説します。

両者に共通する点は、建物や土地に問題はないものの、暮らしを脅かすマイナス要因があることです。

それぞれの特徴と売却価格の相場をご参考ください。

●心理的瑕疵について

心理的瑕疵は、過去に事故や事件が起きたことにより、買主が心理的に抵抗や不安を感じる物件をいいます。

物件の性能や構造には問題がなく、買主に心理的な負担を及ぼす場合に該当します。

具体的には、過去に死亡事故や火災、忌まわしい事件が物件で発生した場合や、物件の近隣に墓地や反社会的勢力の事務所がある場合です。

心理的瑕疵物件は、事故物件とも呼ばれます。

注意したい点は、心理的瑕疵は個人の感覚によって捉え方が異なり、明確な判断基準がないことです。

所有している物件が心理的瑕疵に該当するかどうかは、過去の判例などを参考に総合的に判断することが必要です。

心理的瑕疵がある物件の売却価格相場は、周辺相場の50〜90%程度と言われています。

瑕疵物件のなかでは、場合によっては市場価格と大差ない金額で取引できます。

たとえば、過去に居住された方が病気や寿命により自然な死を遂げた場合は、買主に与える心理的な負荷が少なく、高額で売却できるケースがあります。

一方、悪質な事件が起こり重大なニュースとして報道された場合は、心理的瑕疵が大きく扱われる傾向があり、売却価格が50%ほどに下がる傾向があります。

●環境的瑕疵について

環境的瑕疵は、周囲の環境が本来の住み心地に悪影響を及ぼすものです。

たとえば、悪臭が発生する施設や、嫌悪感を感じる建物が物件周辺にある場合があります。

該当する施設としては、ゴミ焼却場・工場・火葬場・刑務所・遊戯施設などがあげられます。

また、線路や高速道路が近いことで、騒音や振動が不快に感じる場合も該当します。

環境的瑕疵がある物件の売却価格の相場は、周辺相場の70〜80%であり、比較的高額での売却が期待できます。

物件の環境的瑕疵が問題視されるかどうかは、購入希望者の主観によるものが大きいことが特徴です。

次回は瑕疵物件を売却する際にできるだけ高く売る対処法をご説明します。

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