2022/12/10
相続した空き家の管理方法や空き家にしない解決策
相続した空き家の管理方法や空き家にしない解決策
昨今、空き家は社会問題として注目され、国や自治体によって対策が講じられています。
空き家を相続した所有者は、どのように管理していくかを考えていかなければなりません。
今回は、空き家の管理方法や放置することで生じるデメリット、不動産を空き家にしないための解決策を解説します。
空き家を相続した方はもちろんのこと、これから空き家を相続する予定の方も、事前に把握しておきましょう。
【相続した空き家の管理方法について】
まず初めに、相続した不動産が空き家状態になった場合は、どのような管理方法が適切なのかを解説します。
不動産は人が出入りしないことで、急速に老朽化が進みます。
しかし適切な管理をすれば、空き家が朽ちていくことを食い止められ、資産価値が低下するのを遅らせることができます。
空き家の価値を保つための管理方法を3つご紹介します。
●換気する
空き家は常にドアや窓を締め切っているため、風が通らず湿気がこもります。
湿気は建物の大敵です。
家の中の湿度が高いと、シロアリや害虫の温床になってしまい、壁や床などにカビが生える原因になります。
家の中にこもった湿気を逃すために、定期的に換気することが大切です。
押し入れや靴箱などの小さな空間は湿度が高くなりやすいので、扉を開けるだけではなく、収納しているものを外に出して全体的に風を通すのが効果的です。
●通水する
空き家の管理方法として、風を通すことと同様に、水を通すことも大切です。
定期的に水を通しておかないと、水道管の内部が錆びてしまいます。
錆びた水道管は破裂するリスクがあるため、長く水道管に水を通していない場合は危険です。
また、定期的な通水が必要な理由として、下水管の汚臭が逆流することを防止できるという点もあげられます。
排水溝の下部分には、封水と呼ばれる下水管からの汚臭を封じ込める水が溜まっています。
長い期間、水道管に水が通っていないと封水は蒸発します。
封水が空になると、下水管の空気が水道管を通って家の中に流れ込んでしまいます。
また、ネズミなどの害虫が水道管を経由して家の中に侵入する恐れもあります。
家に汚臭や害虫を発生させないためにも、月に1回は通水することが大切です。
通水をおこなった際は、水に異常がないかもあわせて確認しておきましょう。
水道管が錆びていると、水が赤茶色になります。
正常な水が出ているかを確認したら、1分ほど水を出し続けましょう。
そうすることで、水道管の中の乾燥を防ぎ、十分な封水が貯められます。
●掃除する
誰も住んでいない空き家でも、室内にはほこりが発生し、外壁は雨風で汚れるため、定期的な掃除が必要です。
電気を止めている場合は、コードレスの掃除機やほうき、雑巾を使って掃除をおこないましょう。
空き家に庭がある場合は、草木の管理も必要です。
植木の管理を怠ると、伸びすぎて隣家に侵入してしまう可能性があります。
また、庭に雑草が生い茂ることで害虫が発生しやすくなったり、ゴミを不法投棄されてしまったりと、トラブルの原因になります。
次回は空き家にしておくことで生ずる様々な問題や空き家の状態を解消する方法についてお話します。