2021/11/23
親子リレーローンで住宅を購入するメリット・デメリットとは?②
●親子リレーローンで住宅を購入するデメリット
最後に、親子リレーローンで住宅を購入した際のデメリットについて
みていきましょう。
●別の住宅ローンを組むことができなくなる
親子リレーローンは、親の返済中であっても子どもも返済義務を負うこととなります。
そのため、ほかの住宅ローンを組めない可能性があるのがデメリットです。
ほかに住宅を購入する予定がないのであれば問題ないのですが、たとえば転勤で別の地域に住宅を建てる必要がある場合などは、注意が必要となります。
●贈与税が発生するおそれがある
たとえば、親子リレーローンで30年の住宅ローンを組んだとして、最初の15年間を親が支払い、残りの15年を子どもが支払ったとします。
しかし、相続の関係で子どもの持分を多くするとしましょう。
持分を、親10分の1、子ども10分の9とした場合、10分の4を親から子へ贈与したとみなされることになり、贈与税が課税されます。
●相続トラブルが発生しやすい
親子リレーローンを利用して購入した物件は相続遺産の対象になります。
子どもがひとりの場合は問題ありませんが、複数子どもがいる場合は相続時にトラブルがおきる可能性があるので注意しましょう。
●返済中にどちらかが亡くなった場合
親子リレーローンの返済中にどちらかが亡くなった場合、トラブルがおきる可能性があります。
たとえば、親が支払い中に亡くなった場合、団体信用生命保険に加入していれば残りのローンが完済されることになるので問題はありません。
しかし、団体信用生命保険に加入していない場合は、予定より早くローンを引き継ぐことになってしまうのがデメリットです。
逆に、子どもが亡くなってしまった場合、親が子に引き継ぐことなくローンを支払い続けなければいけません。
親子リレーローンは、どちらか一方しか団体信用生命保険に加入できない場合もあります。
その際、上記のようなケースが起こってしまうので注意が必要です。
●借りすぎてしまうデメリット
親子リレーローンは親と子の収入を合算するため、予想よりも大きな額の借り入れができるケースがあります。
しかし、借り入れ上限額と、返済可能額は違うということを十分に認識することが需要です。
返済可能額は、年間返済額の年収に対する返済率が25%以内と言われています。
子どもの収入が低いことが理由で親子リレーローンを利用した場合は注意が必要です。
また、親が返済中に亡くなった場合は予定よりも早くローンの支払いが開始します。
その際、借入額が大きいと月々の返済額も多くなりますので注意が必要です。
借り入れ限度額ギリギリに借りるのではなく、返済可能額を目安に借りることをおすすめします。
●まとめ
今回は、親子リレーローンについて、要件やメリット・デメリットをご紹介しました。
すでに同居していたり、将来同居が決まっていたりする場合などは、親子ローンはとてもメリットがあります。
二世帯住宅を建てる際も、理にかなった住宅ローンといえるでしょう。
しかし、転勤の予定がある方などは親子リレーローンを組むこと後悔するケースがあります。
利用の際は、ライフスタイルの変化を見据えてしっかりとした返済計画をたてましょう。